2026.09.24社員が動き出す組織のつくり方

社員が動き出す組織のつくり方 #04 社員の本音を、そのまま社長に伝えてはいけない

こんにちは スマレボ代表の米澤です。

 

新シリーズ「社員が動き出す組織のつくり方」。

今回から、第2部「向き合う」に入ります。

 

第4話のテーマは、「社員の本音を、そのまま社長に伝えてはいけない 〜現場の声を、組織改善につなげる“通訳”の役割〜」です。

 

前回までは、第1部「気づく」として、社員が動かない理由、不満の聞き方、そして「働いてくれている」と思う会社の土台についてお伝えしてきました

 

現場で何が起きているのかを知るために、社員の声を聞くことはとても大切です。けれど、ここで少しだけ立ち止まって考えてみたいことがあります。

それは、「社員の本音を聞いたからといって、それをそのまま社長に伝えればいいわけではない」ということです。

 

本音は、そのまま伝えると“凶器”になる

 

社員面談をすると、「社長は現場を分かっていない」「上司に言っても無駄」「どうせ何も変わらない」など、様々な声が出てきます。

これらは確かな本音かもしれませんが、そのまま社長に伝えたらどうなるでしょうか。

 

社長は傷つき、「そんなふうに思っていたのか」と社員への見方が変わってしまうかもしれません。

そして社員の側も「言ったことがそのまま社長に伝わってしまった」と感じれば、もう二度と本音を話してくれなくなります。

 

良かれと思って伝えた声が、社長と社員の関係をこじらせてしまう。これは、現場では決して珍しいことではないのです。

 

言葉の奥にある本音を“翻訳”する

 

社員の言葉は、必ずしも「事実そのもの」とは限りません。

感情や過去の悔しさが混ざり、自分でも整理できないまま強い表現になって出てくることがあります。

 

たとえば「上司は何も聞いてくれない」という言葉をそのまま伝えれば、上司は責められたように感じるでしょう。

しかし、その言葉の奥には「決める前に少し相談してほしかった」「現場の事情を知った上で判断してほしかった」という本音が隠れているかもしれません。

 

同じ声でも、伝え方によって責め合いになることもあれば、改善のきっかけになることもあります。

 

だからこそ必要なのは、社員の不満をそのまま代弁することではなく、言葉の奥にある本当の課題を見つけ、組織が前に進む言葉に変えていく「翻訳」です。

 

「社長がわかってくれない」の奥には「会社の方向性をもっと共有してほしい」という願いが、「上司が頼りない」の奥には「判断基準を明確にしてほしい」という期待があるかもしれません。

表面的な不満の奥を丁寧に見ていくと、会社を良くしたいという願いが隠れているのです。

 

会社を想う人ほど、言葉が強くなる

 

現場で面談をしていると、不満ばかり言っているように見える社員の中に、実はとても熱い想いを持っている人がいます。

 

本当は会社のことを大切に思っていて、部下を守りたい、良い職場にしたいと願っている。でも、伝え方が少しうまくないために、「文句ばかり言う人」に見えてしまうのです。

 

だからこそ面談では、「この人は本当は何を大切にしているのか」「どんな良さを持っているのか」を一緒に見つけることが大切です。

会社側からは見えていなかった本質的な良さに気づけたとき、関係性は少しずつ変わっていきます。

 

社長に伝えるべきなのは、言葉ではなく“課題”

 

社員の本音を社長に伝えるとき、大切なのは「誰が何を言ったか」を報告することではありません。

そこから見えてきた「組織の課題」を伝えることです。

 

「社員が不満を言っています」ではなく、「現場では、判断基準が共有されていないことに不安が出ています」。

このように、社員の言葉を組織改善につながる課題に変えて伝えること。それが、スマレボが担う“通訳”の役割です。

 

本音を引き出す信頼関係と、受け止める覚悟

 

社員は、「この人は自分の話をちゃんと聞いてくれる」と感じて初めて言葉を出してくれます。

大切なのは質問のテクニックではなく、その人を一人の人として見ること、会社を良くしたい気持ちがあるはずだと信じて向き合うことです。

 

一方で、本音を聞くには社長側にも覚悟が必要です。

耳の痛い現実が見えることもありますが、それは社長を責めるためではなく、今どこで詰まりが起きているのかを知るためです。

社員の声をそのままぶつけるのではなく、社長が受け止められる形に整え、次の行動につなげる。

そこまでしてはじめて、社員の本音は組織改善の力になります。

 

本音は、扱い方で組織を変える力になる

 

社員の本音は、扱い方を間違えれば関係を壊しますが、丁寧に翻訳すれば組織が変わる大きなきっかけになります。

スマレボは、社員の不満を集めて社長に突きつけるようなことはしません。現場の声を受け止め、経営者の想いとつなぎ、社員が自分ごととして動き出す組織づくりを伴走しています。

 

人には、信じてくれている人には応えたいと思う気持ちがあります。だから、まずは信じること。

社員の可能性を、誰よりも信じ抜きたい。スマレボは、そんな覚悟を持った経営者の方々と一緒に歩んでいきたいと考えています。

 

社員の本音を聞きたい。でも、それをどう受け止め、どう組織改善につなげればいいのか分からない。そう感じている経営者・リーダーの方は、ぜひ一度スマレボにご相談ください。

 

 

次回は、「『任せたのにできない』は、上司の伝え方が悪いのかもしれない」というテーマで、「任せる」と「丸投げ」の違いについて、さらに具体的にお伝えします。