2026.04.16スマレボストーリー
スマレボストーリー【確立編】 #5 「言行不一致」への苛立ち。言葉が現実を変えるまで
こんにちは スマレボ代表の米澤です。
前回は、機能不全に陥っていた教育機関において、武田社長が現場の状況を受け止め、組織体制を改編したお話をしました。
ちなみに、この時の組織改編によって新しい部署へ異動したスタッフたちも、現在はそれぞれの強みを活かし、前向きに会社に貢献してくれています。
誰も見捨てることなく、適材適所で輝ける場所を見つけるのも、組織づくりの重要な要素です。
さて、現場の体制が整い、いよいよスマレボメソッドによる「自律自走する組織づくり」のプログラムが、メイン部門である「学生部」からスタートしました。
研修スタート。すれ違いから生じるマイナスな言葉
当時の教務部のスタッフたちは、元々コミュニケーション能力は高いものの、チームとしての意識という点では少しもったいない部分がありました。
「学生のレベルに差があるから仕方ない」「忙しすぎて無理」といった、できない理由や不平不満などのマイナスな言葉が、現場では日常的に漏れ聞こえていたのです。
スマレボのメソッドでは、テクニックを教える前に、まずは「根っことなる姿勢・在り方」を整えます。自分が何のために働くのかという「自己基盤の強化」と、互いの価値観を認め合う「関係性の質」の向上です。
研修では、対話やディスカッションを多く取り入れました。
「こんなに同僚とたくさん話せるなんて楽しい!」
最初はそんなサークル活動のようなノリからのスタートでしたが、「安心・安全な場」を作ることが第一歩です。
社長の苛立ち「言っていることと、やっていることが違う」
研修を重ねるうちに、スタッフたちはワークシートに立派な「理想の未来」を書き、発表の場では「会社のためにこうしたい」「もっと学生に向き合いたい」と、素晴らしい発言をするようになりました。
しかし、現場に戻ると相変わらず不満を口にしたり、行動が伴っていなかったりします。
これを見た武田社長は、ある時、私に苛立ちをぶつけました。
「米澤さん、みんな研修では良いことばかり言っているのに、現場での態度と全然違うじゃないですか! あれじゃあ口だけですよ!」
経営者としては、高い費用をかけて研修を導入している以上、すぐに結果(行動の変化)を求めたくなるのは当然の心理です。
「いい子ぶっているだけの茶番だ」と感じてしまうのも無理はありません。
しかし、私は社長にこうお伝えしました。
「社長、彼らの『良心』を信じて待ってあげてください」
言葉に「行動」が引っ張られていく
人間誰しも、完璧ではありません。思っていること、言っていること、やっていることにズレ(言行不一致)が生じる時期は必ずあります。
しかし、研修という場で「プラスの言葉」を発し続けるとどうなるか。 少し背伸びしてでも前向きな言葉を口にしていると、だんだんと「言っている自分」と「やっていない自分」のギャップに居心地が悪くなってきます。
そして最終的には、自分が発した「良い言葉」の方に、現実の行動が引っ張られていくのです。
「人は必ず良くなる」と信じ、根気よく半年、1年とプログラムを続けていきました。
すると、本当に現場が変わり始めたのです。
あるチームが「学習意欲が低下している学生への声かけを工夫したら、クラスの雰囲気が良くなった」と発表すれば、他のチームのスタッフが「それ、うちのクラスでもやってみます!」と自発的に取り入れる。
学生のモチベーションアップや、学習環境を整えるためのルール作りなど、全員でアイデアを出し合い、自分たちで課題を解決していくようになりました。
「やらされ仕事」ではなく、「会社の理想」と「個人の成長」がリンクし始めた瞬間です。
そして、この学生部の劇的な変化は、やがて他の部署(総務や広報部門など)にも大きな波及効果をもたらすことになります。
次回は、その変化を目の当たりにした管理部門で起きた「自立」のプロセスをお話しします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
